<フリーソフト: マインドマップ・プロセッサー(MindMap Processor)>
2013年05月02日
NIMBYからNOPEになった核施設をどう考えるのか?これからは堂々と表で議論をしなければならない!!
先週、MBS毎日放送において鹿児島県・南大隅町の町長が核施設誘致に向けてとある民間人に誘致活動の全ての権限を委譲していたというスクープが報じられました。
テレビの放送においては「X氏」とだけ報じられましたが、インターネット上においては、3月からはっきりと会社名、実名が明かされております。
<HUNTER 3/6>核のごみ最終処分場誘致 黒幕は「東京電力」 ~鹿児島・南大隅町長収賄疑惑に新展開~
上記の報道を読むと、「X氏」とは、オリエンタル商事の原幸一社長であることがと明かされております。
なお、委任状の内容は、以下の通りです。
<委任状の内容>
<出典:どこへ行く、日本。>
この委任状の怖いところは、あらゆる核施設についての誘致活動の全般を一個人(原幸一氏)に対して期限無しで委任すると謳っている点でしょう。
このオリエンタル商事の原幸一社長の取り計らいの元、南川秀樹・環境省・事務次官(事務方のトップ)、当時、政権を担っていた仙谷由人・民主党政調会長代行、細野豪志・環境大臣、森田俊彦・南大隅町・町長、勝俣恒久・東京電力・元会長が会談し、最終処分場の立地について議論が交わされていたです。
私の意見ではありますが、こういった委任状の存在、核施設の誘致活動の全てを否定して当選した森田俊彦・南大隅町・町長は一旦辞任すべきで、もう一度町長の座に復帰したいのであれば民意を問うて、再度選挙を持って復帰すべきでしょう。
これまでの原子力関連施設は、この様に、中央官庁、地方行政、民間企業が裏で強力なタッグを組み、民主主義の決定プロセスとは全く別のアプローチで解決しようとしてきたのでしょう。
原発事故が起きてなお、全く同じ手法が取られていた点は、誠に残念でありません。
それでは何故、未だにコソコソと進めているのか言えば、一つは過去の慣習ですが、何よりも根本的な問題である、誰も自分の地元には作って欲しく無い「迷惑施設・嫌悪施設」であるからなのでしょう。
こういった迷惑施設は、NIMBY(Not In My Back Yard:私の裏庭にだけは作らないで!)と定義されており、原子力関連施設だけでなく、ゴミの処分場、墓地、下水処理工場なども含まれます。
<WikiPedia>NIMBY
福島第一原発の事故を受け、被害を受ける地元という概念が大きく変わりました。原発事故の影響は、半径3km以内などという狭い範囲ではとても済まない事が明らかになったからです。
原子力工学(特に核廃棄物)の専門家で、原発事故当初に内閣官房参与を務め、福島第一原発事故の収束業務に就いた田坂広志・多摩大学大学院教授は、著書の中で原子力施設はNIMBY(=私の裏庭には作らないで!)からNOPE(=この惑星には作らないで!)になったと述べております。
MBS毎日放送のスクープ報道においては、単に森田俊彦・南大隅町・町長や勝俣恒久・東京電力・元会長、民主党の政治家や顔の無い官僚を批判するだけの内容に留まっておりましたが、こういった本質的な問題については言及すらされておりません。
ある意味では、地方財政や過疎化に苦しむ地方自治体に対して、足元を見て多額の補助金で迷惑施設を強引に立地するというやり口は合理的と言えるのかもしれません。
世界初の最終処分場の建設が進むフィンランドのオンカロでも、立地を決定付けた要因は、誠に残念ながら地方自治体に対するに政府からの補助金でした。
但し、地方自治体に補助金で迷惑施設を背負わせる最低条件として、以下の3点が必須であると私は、考えております。
① 立地自治体の住民が全てを納得の上で決める合意プロセスを辿る。
② 裏では無く、全て公開した場で議論を行う。
③ 何よりも安全である。
しかしながら、原発事故を受けて、福島県民の中には「騙された」と主張していた人が多く居たことも事実です。
日本の国土と、フィンランドのオンカロとの大きな違いは、何よりも地震活動の有無でしょう。
日本の国土は4つのプレートが複雑に絡み合い、歴史上、巨大地震、巨大津波という災害を受けてきました。
対してフィンランドのオンカロでは、最低でも10万年、地質が安定していることを調査した上で、開発が進んでおります。
日本はアメリカと共同で、地質が安定しているモンゴルに最終処分場を建設することも画策しておりますが、自国で出た核のゴミを他国で処分をさせるというのは、あまりにも人道に反していると感じます。
日本の学問の権威である日本学術会議は、昨年、日本の国土はその地震活動の多さから地下における最終処分場の建設は不可能であり、地表で管理するべきであるという提言をまとめております。
さらに、日本学術会議は、地方自治体に対して補助金で黙らせるというやり口を止めるべきであるとも提言しております。
原発を始めとする核施設は、「想定地震動」から安全を決めております。「想定」を作ったからこそ、福島第一原発事故のように「想定外」ができたとも言えます。
この観点から言えば、日本の歴史上の最大の巨大地震・巨大津波にも耐え得る設計基準で、あらゆる核施設は建設すべきでしょう。
危険性を誤摩化し、想定地震動を矮小化してきたからこそ、福島第一原発事故は発生したという事を認めず、何も反省していないからこそ、未だにコソコソと迷惑施設の誘致活動をしているのかもしれません。
日本はもうそろそろ、裏でコソコソとするのでは無く、堂々と表で本質的な議論ができるようにならなければならないのだと感じております。
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